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今までに経験したことのない不思議で心地好いライブ。格段に進化したダイアン・バーチのステージに心揺さぶられる夜

 何と不思議な感覚のライブなのだろう――。


 もちろん、不快なものではなく、凄まじく引き寄せられるように魅惑的なのだが、それが今までに経験したことのない心のざわめきと安静を交互に感じさせてくれる。キャロル・キングやローラ・ニーロ、あるいはフィービ・スノウを彷彿させるシンガー・ソングライターの血筋を正しく受け継いだ存在感。ダイアン・バーチは、心の奥底にはケイト・ブッシュにも似たエキセントリックな情念を秘めているが、作る楽曲は耳馴染みがよく、忙しい日常生活から少し離れて振り返りと内省の機会を与えてくれるアーティストだ。


 幼少時代に伝道師である父と共にジンバブエや南アフリカ、オーストラリアなどを転々とし、アメリカに帰国したのは10歳のときという、特異な環境で育った彼女。厳格なキリスト教の家庭で育った彼女は、ティーンエイジャーのころはポップ・ミュージックとは無縁の生活をしていたらしいが、もしかするとそれが影響して、他の誰とも違う個性を育んだのではと感じるほど、すでに自立したミュージシャンとして頼もしい存在になっている。2009年に『バイブル・ベルト』でデビューし、13年にはセカンド・アルバムをリリース。その作品ではゴシック的な“凄味”を前面に押し出して、多面的な音楽性を披露した。また、その間にはミニ・アルバムも発表して、さまざまな方向に才能を開花させているダイアン・バーチ。今年の3月に配信でリリースされた新作『Nous』を携えて、再び『ビルボードライブ東京』のステージに上がる彼女。ポップな要素とアーティスティックな色彩が混ぜ合わさったダイアンのライブの素晴らしさは、初来日のときに証明済みだが、果たして今回はどんな進化を遂げているのか――。日々、変化し続けている彼女の“今”を確認したくて、僕は会場に足を運んだ。


 場内の照明が落ちて4人のバンドがステージに上がると、しばしの静寂。ポッカリと空いた空白に観客の心が揺らぎ始めたころに、ステージの横にある階段を、まるでファッション・モデルのようにスレンダーで美しい彼女が降りてきた。エレピ、ドラムス、ベース、ギターが演奏を始めると、ダイアンは最新作からの「スタンド・アンダー・マイ・ラヴ」を、ピアノを弾きながら歌い始めた。数少なく絞り込まれた音による控えめな演奏は、彼女の声が響くスペースをたっぷり用意している。マイナー・キーの曲が続き、ほの暗く内省的な雰囲気が少しずつ会場に満ちていく。しかしダイアンの声は、まるで氷の結晶のようにピュアで美しい。曲を演奏し終えると、かなり流暢な日本語で「ありがとうございます」と挨拶し、再び鍵盤の上に手を置く。初作からは「ナッシング・バット・ア・ミラクル」をやった程度で、ほとんどの楽曲がセカンドや最新作からのゴシックなイメージが強いものばかり。中盤にはギターをサックスに持ち替えたシャーデーのバンド・メンバーとしても活躍しているスチュアート・マシューマンとの2人で「スムース・オペレーター」のカヴァーを披露。シャーデーの名曲をオリジナルとは異なる雰囲気で歌い、彼女の個性が際立つ瞬間が何度も訪れた。


 まさに、神秘的なオーラを発する彼女の存在感は、ガラス細工のように繊細でありながも、同時に地中深くに根を張った葡萄の木のように逞しい。そこには、メジャーでの“作られたイメージ”に納得がいかず、敢えてインティーズに立ち位置を変えてアーティスト活動を続けているダイアンの、精神力の強さが見て取れるのだ。


 ダークなムードでありながらも骨格のしっかりしたメロディを持つナンバーの数々。終盤に「新しい曲をやるわよ。今まで一度も人前で演奏したことがないの。東京のみなさんが初めてよ」と紹介して歌った楽曲も、すでに熟成を始めているワインのようにこなれている。まさに感受性の豊かさが、そのまま表現されているようなナンバーだった。


 1人でステージに戻ってきたアンコールでは、「ずっと大好きだった人なんだけど、この間、亡くなっちゃったの…」と言いながらプリンスの「ナッシング・コンペアード・トゥ・ユー」と「ビートに抱かれて」をメドレーで披露してくれた。


 他の誰かと置き換えることは絶対にできない感性と個性――それが際立っているダイアン・バーチ。大阪では明日11日にライブがある。


 初来日のときとは大きく雰囲気が変わった彼女のステージは、今、観ることに意味がある。そんな思いを強くしながら、雨の降る六本木から、僕は帰路についた。


◎公演情報
【ダイアン・バーチ 〜NOUS tour 2016〜】
ビルボードライブ東京:2016年5月9日(月)〜10日(火)
>>公演詳細はこちら
ビルボードライブ大阪:2016年5月11日(水)
>>公演詳細はこちら


Photo:jun2


Text:安斎明定(あんざい・あきさだ) 編集者/ライター
東京生まれ、東京育ちの音楽フリーク。新緑の眩しさが心地好い5月。そろそろ衣替えも終えて準備万端の今ごろに美味しいのが、ポルトガルのヴィーニョ・ヴェルデ(緑のワイン)。その呼び名の通り、若々しいグリーンがかった色味と、微かな泡の粒が立ち上るクリアなワインで、涼やかな味覚を楽しめる。新鮮な緑黄色野菜を使ったサラダはもちろん、冷製のオードブルや、チキンやポークなどの比較的白い肉とも相性バツグン。この時期にぜひ、お試しあれ。

Billboard JAPAN|Daily News 2016年5月10日 23:30:00 更新

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